金価格の推移は今後どうなる?高騰はいつまで続くの?投資のチャンスはいつ?

◆どうして金相場は高騰しているの?

金の価格は、2022年10月時点で上昇傾向にあります。金相場の推移を見る上で、注目したい背景は主に3点です。

それぞれの内容を細かく解説しましょう。

◇ウクライナショックの影響

まず、目を向けるべき要因がウクライナショックです。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で株価が下落しました。国家の危機により、大半の投資家が金融資産を持つことに不安を抱くためです。

特に、国同士の衝突はいつ解決するかが予想できません。結果次第では、保有する金融資産の価値が大きく失われる場合もあるでしょう。

安全資産と呼ばれる金は、不安を抱く投資家に注目されやすい資産です。金を意識する人が増え始めた(需要が増加した)ため直近の上昇傾向につながった可能性があります。一方でこのまま金価格が上昇するのかどうかは判断できません。

◇円安の影響

円ベースで見た場合、金相場が高騰する背景には円安による影響も無視できません。米ドル/日本円のレートは、2022年10月20日に「1ドル=150円」まで到達しました。金の価格は、米ドルを基準に決められています。

具体例として「1ドル=100円」と「1ドル=150円」のレートで見比べます。金は1グラムあたり30ドルと仮定しましょう。「1ドル=100円」の場合は3,000円です。しかし、「1ドル=150円」では4,500円まで上がります。

上記の例から分かるとおり、金の値動きは為替によっても左右されます。米ドルや円に関する情報もしっかりと押さえましょう。

◆金が求められる理由とは

世の中には、さまざまな資産が存在します。なぜ、その中でも金が多くの投資家から求められているのでしょうか。考えられる理由は、通貨や他の有価証券(株や債券などの資産)にはない特徴があるからです。詳しく内容を説明します。

◇金は信用リスクの少ない無国籍通貨

金が求められる理由は、信用リスクが比較的少ないからです。通貨や企業が発行する株は、そのもの自体が価値を持つわけではありません。その発行主体の価値や信用によって初めて資産としての役割を果たします。

金の場合、千年以上前から人々に貴重な資源として認識されていました。多くの人々に商売や交易で使用された歴史を持ちます。さらに、金は世界共通で重宝されている無国籍通貨です。存在自体に価値があるため、リスク回避の手段として欠かせない存在と考えられています。

◇需要と希少性

金の価値が高くなる要因として、希少性も挙げられます。金は数ある資源の中でも、採掘できる量が非常に少ない鉱物資源です。例えば、銀は地球上に約140万トンも存在するといわれています。対して、金は23万トン程度しかありません。約6倍もの差があります。

希少性が高い資源は、需要も高まるのが基本です。いつでもどこでも大量に発掘できる資源ではないからこそ、地球上の歴史の中でも多くの人々に求められていました。

◇高い流動性

流動性の高さも、金が多くの人に求められる理由とされています。流動性とは、対象の商品が市場に出回る量を表すものです。流動性が高い状態であれば、必要なタイミングですぐに現金化することが可能です。

◆今後金価格が下落すると考えられる要因

金はあらゆる資産の中でも、比較的安定した価値を持つと紹介しました。しかし、必ずしも価格が下がらないわけではありません。金の下落を招く主な要因は以下のものが考えられます。

とはいえ、こちらの内容はあくまで一般的な考えです。例外もあるため、運用する際には気を付けましょう。

◇経済不安や金融不安の解消

経済や金融に対する不安が和らぐと金の下落を引き起こすリスクがあります。なぜなら、通貨やその他有価証券の価値が高まるからです。経済が安定すれば企業の収益も増えます。儲かっている企業の株を保有すれば、多額の配当金がもらえる場合も少なくありません。

このような安定した経済状況では、通貨や有価証券が金にはない強みを発揮できます。多くの投資家が通貨およびその他の有価証券を持てば、金を欲する人が少なくなる可能性もあります。投資をする際には世界経済の動向にも目を向けなければなりません。

◇世界の金利の上昇

金利の上昇も、金の下落を引き起こす大きな要因です。日本に住む我々のお金は、その多くが銀行などの金融機関に預けられています。金融機関を利用した場合、その対価として一定の金銭が利息として付与されます。

金利が高くなれば、付与される利息も大きくなります。要するに、金投資よりも預金した方が利益も上がるはずです。金利が高くなれば、利息を目的に貨幣を保有する投資家も増えるでしょう。金を手放す人が増え、価値が下落するという考えが基本となっています。

◇米ドルの価値の上昇

他にも、米ドルの高騰が挙げられます。先程も述べたとおり、金価格は米ドルに非常に強く影響されます。双方の価格の推移は、基本的には逆相関です。つまり、米ドルの価値が上がれば、反対に金は下落します。通貨の高騰は、金利の引き上げを招くためです。

ただし、経済の動きには例外も存在します。他の要素が複雑に絡み合った結果、米ドルが上昇しても金の価格が下がらないこともあります。そのため、米ドルの値動きのみを参考にするのではなく、あくまで1つの理論として捉えてください。

◇地政学リスクの低下

地政学リスクの低下も、金の下落を招くきっかけを作ります。地政学リスクとは、ある特定の地域が抱える政治的および軍事的な緊張のことです。ウクライナショックにおいても、貨幣が著しく下落しました。金に投資する際には、世界の国々の関係性もチェックしなければなりません。

◇金の需要の低下

金自体の需要の低下も、価値の下落につながるケースがあります。金は装飾品のみならず、スマホやパソコンの素材としても使われます。金の需要が高い理由の一つに、工業用の資源としても求められているという点が考えられます。工業製品の生産量は景気に大きく影響されます。金が何に使われているかを知り、その製品の需要もあわせて分析しましょう。

◆10年後はどうなる?2023年以降の金価格推移予測

右肩上がりに高騰している金も、2023年以降は大きな変動があるかもしれません。ここでは、次の3つの視点から金相場の推移について予測してみます。

こちらの内容を参考に、今後はどのように動くかを自分なりに予想してみましょう。

◇短期・中期的には下落する可能性も

金が2022年現在では高騰していますが、1年後も価格の上昇が継続するかについては疑問符がつきます。その要因として考えられるものが以下のとおりです。

まず円安です。円の価値に大きな影響を与えているアメリカの金利引き上げ政策も限界が来ているといった見方があります。アメリカが金利を下げれば、一般論では円の価値が高まり、円安が緩和される可能性が高いです。円安の緩和が進めば、円ベースの金価格は下落する可能性も大いに考えられます。

また、ウクライナ危機の平和的な解決で経済が回復すると、金の下落を後押しするかもしれません。そのため、短期・中期的には金の価格が下がる可能性もあります。

◇長期的には上昇傾向にある

一方で、10年といった長期的な視点では金も値上がりする可能性が高いと考えられます。需要が継続的にあり、金独自の希少性も高いからです。簡単に入手できるものであれば、価格の暴落が続いても不思議ではありません。

金は代替することが難しい資源です。工業やブランド品としての需要が減少するとも考えづらいでしょう。将来的にも、世間を揺るがす有事が起こるかもしれません。たとえ一度下落しても、長い目で見れば値上がりする可能性が高いと思われます。

◆金を売るベストなタイミングは?

金融資産は、売買するタイミングがカギを握ります。常に経済状況やチャートの推移を確認しつつ、売却する機会をうかがわなければなりません。金の特徴をよく考え、ベストタイミングを逃さないようにしましょう。

◇世界情勢や経済が不安定な時

金を売る際の望ましいタイミングは、世界情勢や経済が不安定なときです。金は、地政学リスクが訪れたときに需要が高まる性質を持ちます。したがって、有事が起これば値上がりする可能性は高いといえるでしょう。

しかし、他の投資家も全く同じことを想定しています。全員が金を売りに出せば、当然価格が下落する場合もあります。そのため、不安定な経済状況に気づいたら素早く行動しなければなりません。日々のニュースをチェックし、他の投資家に先を越されないよう注意しましょう。

◇「円安・ドル高」の時

円ベースで考えると、「円安・ドル高」のときも金を売っても良いタイミングの1つです。ドル高自体は金の下落を招く可能性が高まると上述しました。しかし、円ベースで見た場合は為替の影響で売却益が増えるケースもあります。

円安や円高を決める主な要素が金利差です。アメリカの中央銀行(FRB)が大幅な金融引き締めを行うと、金融緩和している日本においては円安が加速します。もちろん他の要因もありますが、金を投資する際には世界の金融政策にも注目しましょう。

◆まとめ

金価格の推移に関する考察と売買する際のタイミングについて紹介しました。経済状況が不安定なときこそ、金への投資が重視されます。金は通貨や株とは異なり、比較的安定した資産だからです。

今後も、世界経済を大きく揺るがす出来事が起こるかもしれません。このような事態に備え、いつでも金を取引できる状態を整えておきましょう。

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